マネースクエアのトラリピは、FXのリピート系自動売買の一種で、きちんと設定さえ行えば、チャリンチャリンとお金をコンスタントに稼いでくれる働き者です。
しかし、利益を貯め込んでおくだけだと、その利益が働いてくれることはありません。
もっと効率的にお金を増やしたいなら、その利益を再投資して複利で運用するのがオススメです。
さらに、再投資に加えて毎月一定額の積立投資を行えば、無理なく着実に運用資産を増やしていくことができます。
しかし、投資信託ならそのやり方がわかっても、「トラリピで再投資や積立投資ってどうすればいいの?」という人も多いのではないでしょうか?
この記事では、トラリピで再投資や積立投資を行うための『トッピングリピート』という手法を紹介したいと思います。
複利の力を利用しよう!
イモラ家では、2019年8月から元本200万円でトラリピを始めました。
20年後に運用資産がどうなるかを次の3つのケースについて試算してみました。税金は考慮していません。
- ケース1:年利10%で単利運用
- ケース2:年利10%で複利運用
- ケース3:毎月5万円を積立てながら年利10%で複利運用
20年後の運用資産は次のようになりました。
- ケース1:元本200万円 → 600万円
- ケース2:元本200万円 → 1,466万円
- ケース3:元本1,400万円(積立分が1,200万円) → 5,257万円

ケース3ならセミリタイアも夢じゃないぞ!

20年後には60歳超えてるから、ただのリタイアね(笑)。
20年間の運用資産の推移を示したグラフにも注目してください!

単利運用だと資産が一定のペースでしか増えていきませんが、複利運用すると時間の経過とともに資産の増え方が加速しているのがわかります。
これが複利の力です。
積立投資も併せて行うことで、複利の力が早いうちから発揮されることも、このグラフから読み取れます。
せっかくトラリピをやるなら、少なくとも利益は引き出さずに再投資して複利運用をしたいところ。できれば、毎月の積立投資も行いませんか?
『トッピングリピート』とは?
実は、トラリピで再投資と積立投資を取り入れるというアイデアは、私が自分で考え出したものではありません。
トラリピで2,000万円以上を運用しているあっきんさんから学んだものです。
『トッピングリピート』という名前もあっきんさんが付けられたものです。「Topping(追加)」と「Repeat(繰り返す)」からの造語だそうです。
なお、当ブログで『トッピングリピート』という言葉を使わせてもらうことについては、あっきんさんに承諾をいただいてます。

あっきんさん、ありがとうございます!
さて、トッピングリピートのイメージですが、こんな感じになります。

『トッピングリピート』とは、トラリピ開始時に設定した基本トラリピに加えて、定期的にトラップを追加していく手法です。
追加トラップを現在値の近くに仕掛ければ、すぐに約定しやすく利益率向上の効果が期待できます。
トッピングリピートのやり方
イモラ家のトラリピでも、トッピングリピートを行うことで、運用資産を雪だるま式に増やしていきたいと考えています。
ここからは、2019年9月に我が家で実行したトッピングリピートを例にして、トッピングリピートの具体的なやり方を説明したいと思います。
トッピングリピートの資金は?
まず、トッピングリピートで使える資金を把握しておきます。
8月のトラリピの利益18,548円と積立投資分の50,000円を合わせると、9月のトッピングリピート用の資金は68,548円ということになります。
トッピングリピートを行う通貨ペアは?
次に、どの通貨ペアのトッピングリピートを行うかを決めます。
我が家ではCAD/JPY(カナダドル/円)、AUD/JPY (豪ドル/円) 、NZD/USD (NZドル/米ドル) 、MXN/JPY (メキシコペソ/円) の4つの通貨ペアを運用しています。
このうち、唯一のドルストレートであるNZD/USDは、もともとトラップ密度を高めにしているので、しばらくトラップを追加するつもりはありません。
残り3つの通貨ペアについては、トラップ1本仕掛けるのに必要な資金が少ないCAD/JPYを最優先、次にAUD/JPYのトラップを優先的に追加していくことにしました。

トラップを仕掛けるのに必要な資金の求め方はあとで紹介します。
MXN/JPYはCAD/JPY以上に資金は少なくて済みますが、暴落の可能性が一番高い新興国通貨なので、優先順位は下げることに。
以下では、CAD/JPYのトッピングリピートについて説明しますが、どの通貨ペアであろうと、やり方は同じなのでご心配なく!
追加トラップのレートは?
次に、追加トラップのレートをいくらにするかを考えます。
9月分のトッピングリピートを検討していた8月末時点で、CAD/JPYのレートは79.9円でした。
基本トラリピのトラップがすでに79.6円、80.0円、80.4円にあるので、79.9円を挟むように79.8円と80.2円に新たに追加トラップを仕掛けることにしました。

追加トラップは現在値の近くならどこに設定してもよく、基本トラリピのトラップと同じところに設定しても構いません。
私は見た目のきれいさを求めて、基本トラリピの中間値に追加トラップを仕掛けることにしていますが、中間値にこだわる必要はありません。
基本トラリピの間にどんどんトラップを追加していき、現在0.4円間隔の基本トラリピを0.2円間隔にしたいと考えています。
追加トラップに必要な資金は?
次に、追加トラップを仕掛けるのに必要な資金をロスカットレートに基づいて求めます。
我が家では、リーマンショック後の最安値・最高値がロスカットレートとなるように運用条件を調整しています。CAD/JPYのロスカットレートは68円です。
追加トラップを79.8円に仕掛ける場合に、ロスカットレートを68円以下とするのに必要な資金は『トラリピ運用試算表』で求めることができます。
トラリピ運用試算表は、ログイン後のトップ画面の下のボタンから開きます。また、トレード画面のメニューにもトラリピ運用試算表へのリンクがあります。

トラリピ運用試算表を開いたら、とりあえず運用予定額は適当な額とし、ロスカットレートがいくらになるかを試算します。
下のキャプチャのように運用資金を仮に10,000円とすると、ロスカットレートが72.709円となりました。


ロスカットレートが68円以下となるように、運用予定額を10,000円から徐々に増やしながら試算を繰り返します。
すると、運用予定額が15,000円のときに、ロスカットレートが67.5円とはじめて68円を下回りました。みなさんも試してみてください。
このことから、CAD/JPYで79.8円にトラップを追加する場合、ロスカットレートを68円以下にしようとすると、15,000円の資金が必要であることがわかりました。
後日、あっきんさんからもお褒めの言葉をいただきました!
2019年9月のトッピングリピート
以上の試算を各追加トラップに関して実行し、必要な資金の合計が68,548円以内に収まるように調整します。
その結果、2019年9月のトッピングリピートでは、下の表に示す4本の追加トラップを仕掛けることにしました。

トッピングリピート用の資金が68,548円だったところ、運用資金の合計は68,000円となりましたので、いい塩梅です。
今回の余剰金は548円とわずかですが、余った資金は繰り越して、翌月のトッピングリピート用の運用資金に足していくことにします。

毎月これをやるのって大変そう…。

慣れれば簡単だし、お金のなる木を育てるためのこのひと手間は楽しいよ(笑)。
トッピングリピートをアレンジしよう!
以上、トッピングリピートのやり方について説明してきましたが、トッピングリピートのやり方にはいろんなアレンジが考えられます。
例えば、あっきんさんがブログで紹介されているCAD/JPYのトッピングリピートは、「毎月2万円でトラップを1本追加する」というものです。
これだといちいち細かい試算をする必要がなく、シンプルでわかりやすいので、「ややこしいのはイヤだ!」という人には向いていると思います。
ただ、20,000円で1本だと、上のように実際に15,000円の資金で済むような場合には、資金の一部が遊んでしまうことになります。
私は1本でも多くトラップを増やしたいので、1本1本の追加トラップに対して必要な運用資金をきっちり試算しているというわけです。
後日追記:実は上記のやり方でもまだ資金の一部が遊んでしまうので、2020年3月に資金管理方法を変更しました。
当ブログがマネースクエアとのタイアップ特典で提供している『トラリピ資金管理ツール』を使えば、1円単位で無駄なく簡単にトッピングリピートができますよ。
また、トッピングリピートの応用編として、私は『追っかけリピート』なる手法も取り入れています。興味のある人はこちらの記事もどうぞ。
以上、トッピングリピートについて説明してきましたが、いかがでしたか?
トッピングリピートはひと手間かかりますが、手間をかけることでトラリピの理解が深まりますし、お金のなる木を育ててる感覚が楽しいですよ。
トラリピで複利の力を利用したい人はぜひチャレンジしてみてください。