トラリピ大好きトラリパーのイモラです。
この度、マネースクエアから新通貨ペアとしてEUR/GBP(ユーロ/ポンド、愛称ユロポン)がリリースされることになりました。
クロス円でもドルストレートでもない通貨ペアとしては、昨年リリースのAUD/NZD(豪ドル/NZドル、愛称オージーキウイ)に続いて2つ目となります。

マネースクエアの通貨ペアも充実してきました!
EUR/GBPのリリースを機に、トラリピの通貨ペアや運用条件を『長期安定運用』を意識して大幅に見直しました。
この記事では、新設定についてまとめていますので、トラリピの通貨ペアや運用条件を決める際の参考にしていただければ幸いです。
イモラ家のトラリピの運用方針
イモラ家では、大事な家計のお金を無理せず増やすため、運用開始当初から以下のような運用方針で運用を続けています。
- リーマンショックに耐えられる条件で運用
- トッピングリピートを実施
- 目標利益率は月利1%(複利運用で年利12.7%)
運用方針はこれまでと特に変わりはありませんが、今回はレンジを広めにすることを意識しました。
リーマンショックに耐えられる条件で運用
我が家では、2018年のリーマンショックに耐えられる条件で運用するようにしています。
具体的には、ロスカットレートをリーマンショック以降の最安値(最高値)に設定し、そのロスカットレートまでは耐えられるように資金管理を行っています。
これで絶対安全というわけではありませんが、「百年に一度の金融危機」と言われたリーマンショックを考慮することで、多少のショック相場には耐えられると考えています。

ロスカットレートの考え方は今までと同じね。
今回から少し考え方を変えたのが運用レンジです。
これまでは資金効率を意識して運用レンジは狭めにしていましたが、今回は広めに設定することを心がけました。
というのも、長期安定運用を実現するには、ショック相場で暴落・暴騰を爆益に変えられるような余裕を持っておくことが大事だと思うからです。
そのためには、ショック相場ですぐにレンジアウトして、ただ含み損に耐えるだけのような状況になるのは避けたいところ。
普段の資金効率(利益率)を多少犠牲にしてでも、ショック相場でも平然としていられるような、どっしり構えた運用に徐々にシフトしていくつもりです。

今回の新設定はその第一歩です。
トッピングリピートを実施
どっしり構えた運用を心がけると言っても、穏やかな相場が長く続けば、退屈になって欲が出てくるのは自分でも容易に想像がつきます(笑)。
また、トラリピでは相場を下手に予想しないことにしていますが、ときには「今は買い時では?」と裁量的な判断もしたくなります。
そこで、裁量的なトレードも一部楽しみつつ、利益率を高めるための施策として『トッピングリピート』を適宜実施します。
『トッピングリピート』とは、毎月の積立金(現在10万円)とそれまでの利益を使って、トラップを追加していく運用手法。
利益の再投資で複利の効果が得られますし、現在レートの近くに追加トラップを仕掛けることですぐに利益が生まれやすく、利益率向上に寄与してくれます。
また、追加トラップを値動きに追従させる『追っかけリピート』を取り入れることで、さらなる利益率アップを図っていきたいと思います。
基本トラリピで広いレンジをカバーしつつ、トッピングリピートで現在レート付近のトラップを密にすることで、安定運用と利益率向上の両立を図ります。

トッピングリピートで『お金のなる木』を育てるのは楽しいですよ!
目標利益率は月利1%
我が家のトラリピの目標利益率は、今までどおり月利1%(複利運用で年利12.7%)とします。

FXにしては地味かな(笑)。

それでも、預金と比べるとすごいわね。
相場が大きく動いた月には余裕で達成でき、動きの少ない月にはギリギリ達成できるかできないかくらいの水準になっているかと思います。
これまでの実績では、平均で月利1.7%(複利運用で年利22.4%)となっています。
ただ、月利1.5%を維持できれば定年までに億り人が達成できそうなことがわかったので、実は月利1.5%をちょっと意識しています(笑)。
トラリピで運用する5通貨ペアはこれ!
前置きが長くなりましたが、新設定の話に入っていきます。
我が家では、今年1月からCAD/JPY、GBP/JPY、EUR/JPY、AUD/NZDの4通貨ペア運用を行っていました。
しかし、あれよあれよと円安が進み、買いで運用していたCAD/JPYとGBP/JPYはレンジアウト。4通貨ペア運用が2通貨ペア運用とさみしい状況に。
そこにユロポンリリースということで、新たに以下の5通貨ペアで運用を仕切り直すことにしました。
- CAD/JPY(カナダドル/円):買い
- EUR/JPY(ユーロ/円):売り
- NZD/USD(NZドル/米ドル):売り
- EUR/GBP(ユーロ/ポンド):売り(買いはスワップ次第)
- AUD/NZD(豪ドル/NZドル):コアハーフ戦略(ダイヤモンド戦略)

ポンド/円はどうしたの?

個人的には好きなんだけど今回はやめておいたよ。
通貨ペアを見直す準備として、こちらの記事でトラリピ向きの通貨ペアを検証しました。
トラリピ向きと認定されたのは、CAD/JPY、NZD/USD、EUR/GBP、AUD/NZDの4通貨ペア。これにEUR/JPYを加えた5通貨ペアで運用することに決めました。
一見、以前の4通貨ペアから5通貨ペアへと1つ増えただけ。
しかし、CAD/JPYと相関の高いGBP/JPYを外し、代わりに相関の低いNZD/USDとEUR/GBPを採用したので、感覚的には通貨ペアが2つ増えたイメージです。
それぞれの通貨ペアがトラリピ向きと言える特性をもっており、しかも各通貨ペアの相関が低いことから、長期的に運用が安定することを期待しています。

この5通貨ペアで長く続けたい!
5通貨ペア運用の運用条件
5通貨ペア運用の運用条件はこのようにしました。

運用方針のところでも書いたように、ロスカットレートはリーマンショック以降の最安値(最高値)に設定しています(AUD/NZDの売りを除く)。
そして、そのロスカットレートまでは耐えられる必要資金を計算しています。

資金計算にはこちらのツールを使っています。
レンジは、リーマンショック以降の長期チャートの中間値より下では買い、上では売りとほぼ機械的に決めました(AUD/NZDを除く)。
利益値幅は、目安としてよく用いられるATRよりやや広めで、EUR/JPYは100pips、それ以外は80pipsとしています。

私にはこれぐらいがほどよいです。
なお、マネースクエアでは1日1回の決済を期待できる値幅として、以下のような値を推奨していますが、個人的にはちょっと狭すぎかなと感じます。

以下、各通貨ペアの運用条件について説明していきます。
CAD/JPY(カナダドル/円)
CAD/JPYは、トラリピ向きの通貨ペアであるとともに、対円通貨ペアでわかりやすいので初心者に一番オススメの通貨ペアです。
買いトラリピを76~88円のレンジで運用します。

最近は買いレンジの高値圏でうろちょろしているので、開始タイミングとしてはイマイチですが、そこは目をつむることに(笑)。
CAD/JPYの売りは、マイナススワップが-5円とかなり小さいので、ハーフ&ハーフで運用することも考えました。
しかし悩んだ挙句、CAD/JPYの売りトラリピを運用する代わりに、EUR/JPYの売りトラリピを運用することにしました。
EUR/JPY(ユーロ/円)
EUR/JPYは高低差が大きく、資金効率がよくないので、あまりトラリピ向きとは言えません。
しかし、CAD/JPYが買いレンジにいるときに売りレンジになりやすく、極端な円高に走りやすいショック相場でのリスクヘッジとなるので採用することに。
売りトラリピのみを122~138円のレンジで運用することにしました。

売りのスワップがマイナスじゃないのもグッド!

CAD/JPYの買いとEUR/JPYの売りで、異通貨ペアによる一部両建て(マルチ両建て)としており、普通の両建てのように片方の資金だけで運用しています。
マルチ両建てで心配なのは、例えばCAD/JPYが暴落しているときに、EUR/JPYのポジションが残っており、CAD/JPYのロスカットレートが68円よりも上がってしまうこと。

逆もまた然り。

知らず知らずのうちにリスクが上がってたら怖いわね。
しかし、長期チャートで確認すると、CAD/JPYがロスカットレートの68円近くまで下落する途中で、EUR/JPYは必ずレンジを下抜けしています。
また、EUR/JPYがロスカットレートの151円近くまで上昇する途中で、CAD/JPYは必ずレンジを上抜けしています。
つまり、我が家の運用条件なら、一方がロスカットレートに近づいているときに、他方のポジションはなくなっており、意図せずリスクが上がる可能性は低そうです。
ただし、将来的にCAD/JPYとEUR/JPYの相関が弱くなることがあれば、運用資金を兼用していることがリスクとなりますので、この点は注意が必要です。
NZD/USD(NZドル/米ドル)
NZD/USDもトラリピ向きの通貨ペアとして優秀ですが、ネックが買いのマイナススワップが-51円とキツイこと。
しかし、今ならスワップが0円の売りで運用ができるタイミングなので、売りトラリピのみを0.68~0.80ドルのレンジで運用することにしました。

NZD/USDは、以前ハーフ&ハーフで運用したことがあるのですが、そのときには買いのマイナススワップがイヤになり、損切りした苦い記憶があります(笑)。

今回は買いで長く運用できることを願ってます。
NZD/USDが下抜けした場合には、そのときの状況次第ですが、解放された資金はトッピングリピートに使うか、ほかの通貨ペアの導入を検討します。
EUR/GBP(ユーロ/ポンド)
新たにリリースされることになったEUR/GBPも、トラリピ向きの通貨ペアです。私もトライオートFXで長く運用しています。
売りトラリピを0.84~0.96ドルのレンジで運用することは決めていますが、買いトラリピを運用するかどうかはそのときのマイナススワップ次第です。
もし、買いトラリピを運用するなら、レンジは0.72~0.84ポンドとする予定です。

買いのマイナススワップはキャンペーンの-20円なら許容範囲だけど、その後どうなるかな…。

EUR/GBPは、ここ5年ほどは0.83~0.95ポンドの狭いレンジを形成しており、この狭いレンジで運用するのも1つだと思います。
しかし、我が家ではあまり無理せずに、リーマンショック以降の長期チャートに基づいたレンジ設定で運用することにします。
AUD/NZD(豪ドル/NZドル)
『オージーキウイ』の愛称も定着し、今やトラリピで一番人気のAUD/NZD。
AUD/NZDは長期チャートで見ると1.00~1.38NZドルのレンジですが、ここ7年ほどは1.00~1.16NZドルの狭いレンジで推移しています。
EUR/GBPでは狭いレンジでの運用は避けましたが、AUD/NZDに関しては1.00~1.16NZドルの狭いレンジでやや攻めます(笑)。

運用方針から逸脱した例外的な扱いになります。

ハーフ&ハーフの運用レンジをコアレンジとサブレンジに分け、中央部分のコアレンジでの注文数を多くする『コアハーフ戦略(ダイヤモンド戦略)』を採用します。

AUD/NZDに関して、常々不安に思っているのがレンジの上抜け。
AUD/NZDは両国の金利差で主に変動するので、金利動向を見ながら運用中止や損切りの判断をしたらいいという話もあります。
しかし、それは「言うは易し、行うは難し」の予感がビンビンしますし、私は損切りが苦手。
レンジを上抜けしても、ひたすら耐えるという選択肢をとる可能性が高いです。
そこで、今回は売りのロスカットレートを今までの1.2NZドルから1.25NZドルに、売りのレンジ上限を1.13NZドルから1.16NZドルに引き上げました。

ちょっと安全寄りにしたのね。
一方、下抜けの可能性は低そうなので、買いトラリピは売りトラリピの倍の2,000通貨でガンガン攻めます(笑)。

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5通貨ペア運用の運用資金
5通貨ペア運用の運用資金について説明します。

運用資金は合計で約500万円。内訳は以下のとおりです。
通貨ペア | 運用資金 |
---|---|
CAD/JPY、EUR/JPY(マルチ両建て) | 1,108,640円 |
NZD/USD(売り) | 1,175,592円 |
EUR/GBP(売り or ハーフ&ハーフ) | 1,090,680円 |
AUD/NZD(コアハーフ戦略) | 1,658,400円 |
実は、トライオートFXでは、今回の5通貨ペアにUSD/CHF(米ドル/フラン)を加えた6通貨ペアを運用しています。
トライオートFXの6通貨ペアは、できるだけ相関の低い通貨ペアを選んでたどり着いたものです。
トラリピの5通貨ペアは、選び方のアプローチは異なったものの、結果的にトライオートFXの6通貨ペアと被っており、低相関の組み合わせとなりました。
トライオートFXでは、低相関の通貨ペアの組み合わせであることを理由に、運用資金を単純に合計した約660万円よりも少ない400万円で運用しています。
トラリピでも、低相関の通貨ペアの組み合わせとなっているので、運用資金を500万円より少なく見積もることも考えました。
しかし、
- 家計のお金の運用なのでより安全にしたい(トライオートFXはヘソクリ運用)
- 低相関の通貨ペアでも、ショック相場では同じように暴落・暴騰することがしばしばある
- 運用資金をあいまいにするとトッピングリピートでの資金管理が難しくなる
などの理由から、最終的には上記合計額の500万円で運用することに決めました。

利益率よりも安全性を優先しました。
資金管理に関して、頭が痛いのがEUR/JPYの含み損。
コロナショック直後の120円前後からのポジションが塩漬け状態となっており、多少の帳尻合わせではどうにもならない状況です。
したがって、EUR/JPYの塩漬けポジションに関しては、別途資金を確保して、新運用とは切り分けて管理することにします。
5通貨ペア運用への移行はすでに進めており、あとはEUR/GBPのリリースを待つのみとなっています。
『長期安定運用』を目指した5通貨ペア運用。うまく機能してくれることを期待しています。