トラリピ大好きトラリパーのイモラです。
トラリピと言えばFXを運用対象とするのが一般的ですが、トライオートETFを利用すれば、ETFをトラリピ運用することができます。
コロナショック後にナスダック100トリプル(TQQQ)というETFを少しだけトラリピ運用していましたが、これが絶好調!!
そのおかげで雑誌に掲載されるといううれしい出来事も!
…にもかかわらず、資金不足のため一時撤退していました。
そのあたりの話については、こちらの記事に詳しく書いています。
この度、ナスダック100トリプルの暴落が起きても、ある程度耐えられる資金が用意できたので、トライオートETFでの運用を本格的に再開することにしました。

運用資金は100万円です!
この記事では、ナスダック100トリプル運用を始めるに当たって必要となる情報をできる限り盛り込んでつもりです。
「トライオートETFで運用を始めてみたい!」という人の参考にしていただけるとうれしいです。
「そもそもトラリピって何なのよ?」という人は、まずは、こちらの記事を読んでいただければと思います。
トライオートETFとは?
トライオートETFとは、インヴァスト証券が提供しているトレードシステムの1つで、ETFの自動売買が可能なシステムのことです。
インヴァスト証券には、FXの自動売買が可能なトライオートFXもあり、こちらのほうがよく知られていると思いますが、そのETF版がトライオートETFというわけです。

そもそもETFって何なの?

時間のある人はこちらの動画をどうぞ。
ETFとは『上場投資信託』と訳され、簡単に説明すると、「株式のようにリアルタイムで取引ができる投資信託」のことです。
例えば、日経平均に連動する『投資信託』は、東京証券取引所が閉まったあとに毎日決定される基準価格でしか取引することができません。
一方、日経平均に連動する『ETF』なら、東京証券取引所が開いている間に時々刻々と変化する値でリアルタイムに売買ができるのです。
『ETF×自動売買』の組み合わせで、リアルタイムな値動きを利益に変える。それがトライオートETFの特徴です。
トライオートETFでは、5倍のレバレッジがかけられるので、資金効率のよい運用が可能なのも魅力です。
ナスダック100トリプル(TQQQ)とは?
トライオートETFでは、日経平均、S&P500、ナスダック100、原油、ゴールドなど様々なETFを取り扱っています。
この中から私が選んだのは『ナスダック100トリプル(TQQQ)』です。
ナスダック100トリプルの特徴や注意点は以下のとおりです。
値動きの大きなレバレッジETF
『ナスダック100トリプル(TQQQ)』とは、『ナスダック100(QQQ)』というETFの3倍の値動きをするレバレッジETFです。
ナスダック100は、米国のナスダック市場で時価総額が上位の銘柄の株価から算出される指数で、NYダウやS&P500と並ぶ米国を代表する株価指数です。
ナスダック100に含まれる銘柄はIT関連株が多く、NYダウやS&P500と比べて一般的に値動きが大きいと言われています。
ナスダック100トリプルは、値動きの大きいナスダック100のさらに3倍の値動きをするので、トラリピ運用による大きな利益が期待できます。

さらに5倍のレバレッジで資金効率アップ!
レンジ相場じゃないけど大丈夫?
ナスダック100トリプルをトラリピ運用するに当たって、少し不安な要素もあります。
こちらはナスダック100トリプルの2009年以降の長期チャートです。

ナスダック100トリプルは、世界一の経済大国のそのときどきの上位銘柄から構成されているため、上昇志向が非常に強いのです。
トラリピが本来得意なのは、一定の範囲で価格が上下する『レンジ相場』であり、上昇志向の強いナスダック100トリプルはトラリピ向きではないとも言えます。
上昇志向が強いなら、おとなしく積立投資でもして長期保有を決め込むのが正解かもしれませんね。
でも、私、トラリピの日々のチャリンチャリンが好きなんです!

急に感情論に走ったわね。

運用を続けるには自分が楽しめることも大事!
それに、いくら上昇志向が強いとは言え、2018年10月の世界同時株安、2020年3月のコロナショックなどではちゃんと(!)暴落もしています。
トラリピなら暴落をチャンスに変えられることはこれまでの運用で経験済みです。
このように、トラリピ向きな点と不向きな点の両方を持ち合わせているナスダック100トリプルですが、今回の本格運用でどういう結果が出るか楽しみです。

トラリパーとしての新たな挑戦です!
早期償還の可能性は?
ナスダック100トリプルは、ナスダック100の3倍の値動きをします。
もし、ナスダック100が1日で33.3%以上下落すると、ナスダック100トリプルは価格が成立しなくなり、早期償還となるおそれがあります。
また、そこまで下落しなくても、正常な取引が行えないと判断されると早期償還となることがあるようです。
この早期償還が、ナスダック100トリプルを運用する上での一番の心配どころです。
ただし、米国市場では、一定以上の下落が生じた場合に、取引が一時的に停止される『サーキットブレーカー』という仕組みがあります
こういった仕組みにより、実際に早期償還される可能性は低いと思われますが、可能性はゼロではないのでご注意ください。

「早期償還がない」とは言い切れません。
なお、「3倍の値動き」というのは、あくまでも1日単位の話。
複数日にまたがってナスダック100が33.3%下落しても、それはセーフなのでご安心ください。
例えば、コロナショックでナスダック100は30%下落しましたが、ナスダック100トリプルが90%下落したわけではありません。
銘柄 | コロナショック での下落率 |
---|---|
ナスダック100 | -30.6% |
ナスダック100トリプル | -73.3% |
複数日にまたがるナスダック100トリプルの下落率は、減価によりナスダック100の下落率の3倍よりも小さくなるのです。
トライオートETFの手数料は?
トライオートETFでトレードする場合、売買手数料は不要ですが、スプレッドと毎日の『金利調整額』が運用コストとしてかかります。
2020年8月28日時点のナスダック100トリプルのスプレッドは0.81ドル(=158.27-157.46)でした。

スプレッドは価格に対して0.5%程度と決して小さくはありませんが、自動売買利用料のコストと考えれば許容できる範囲かと思います。
金利調整額は1日当たり1円未満となっており、保有したポジションがすぐに決済されれば、気になるほどの額ではありません。
しかし、ポジションが塩漬けとなった場合には、ジワジワとボディブローのように効いてくるおそれがありますのでご注意ください。

FXのマイナススワップみたいね。

同じような感じだね。
金利調整額は、基本的にポジション決済時に確定されますが、保有ポジションについては四半期3・6・9・12月の最終取引日にそれまでの分が一旦確定されます。
多くのポジションを保有した状態で四半期末を迎えると、まとまった金利調整額の支払いが発生しますのでご注意ください。
【朗報】2020年10月時点では1か月保有しているポジションの金利調整額が12円程度とほとんど気にならない額です。
ナスダック100トリプルのトラリピ運用条件
トライオートETFでのナスダック100トリプルの運用条件はこのようにしました。
運用ETF | ナスダック100トリプル(TQQQ) |
買・売 | 買い |
運用レンジ | 1~200ドル |
注文値幅 | 1ドル |
注文本数 | 200本 |
利確幅 | 8ドル |
特に工夫も面白みもないごくシンプルなトラリピです(笑)。

シンプル・イズ・ベスト!
トライオートの『ビルダー』という機能を使ってプログラムを作成しました。ビルダーの使い方については、こちらの記事を参考にしてください。
1つのプログラムでは注文本数100本までしか設定できないので、運用レンジが1~100ドルのプログラムと、101~200ドルのプログラムの2つに分けています。
一例として、101~200ドルに注文を仕掛ける場合の設定条件を下の図に示しています。

ナスダック100トリプルの資金管理
私はいつもトラリピ運用では、まず「このレートまでは耐えられるようにしよう」というロスカットレートを決めています。
そして、ロスカットレートを実現するのに必要な資金を計算し、その資金を用意したうえで運用を行っています。
ナスダック100トリプルでは、ロスカットレートを0ドルと決めて資金管理を行います。
ナスダック100トリプルの資金管理表
ナスダック100トリプルのロスカットレートを0ドルとするために必要な資金をまとめた資金管理表を作成しました。
1ドル110円、0ドルでの必要証拠金は最低額の500円という条件下で、10ドルごとにブロックに区分けし、各ブロックの必要資金を計算しています。
レンジ | 必要資金 (値幅1ドル) |
---|---|
191~200ドル | 220,050円 |
181~190ドル | 209,050円 |
171~180ドル | 198,050円 |
161~170ドル | 187,050円 |
151~160ドル | 176,050円 |
141~150ドル | 165,050円 |
131~140ドル | 154,050円 |
121~130ドル | 143,050円 |
111~120ドル | 132,050円 |
101~110ドル | 121,050円 |
91~100ドル | 110,050円 |
81~90ドル | 99,050円 |
71~80ドル | 88,050円 |
61~70ドル | 77,050円 |
51~60ドル | 66,050円 |
41~50ドル | 55,050円 |
31~40ドル | 44,050円 |
21~30ドル | 33,050円 |
11~20ドル | 22,050円 |
1~10ドル | 11,050円 |
ナスダック100トリプルは値動きが大きく、運用レンジを変更することが多そうなので、ブロックごとに必要資金を把握したほうが使い勝手がいいかなと考えました。
資金管理表の使い方
説明不要かもしれませんが、念のため、資金管理表の使い方を説明したいと思います。
例えば、51~150ドルのレンジで運用する人は、資金管理表の51~150ドル(10個のブロック)の必要資金を合計した1,155,500円となります。
電卓を打つのが面倒臭いと思うので(笑)、キリのいいいくつかのパターンについて必要資金の合計額を載せておきますね。
レンジ(レンジ幅) | 必要資金(値幅1ドル) |
---|---|
1~200ドル(200ドル) | 2,311,000円 |
101~200ドル(100ドル) | 1,705,500円 |
1~100ドル(100ドル) | 605,500円 |
151~200ドル(50ドル) | 990,250円 |
101~150ドル(50ドル) | 715,250円 |
51~100ドル(50ドル) | 440,250円 |
1~50ドル(50ドル) | 165,250円 |
次に、こんなケースも考えられると思います。
「51~150ドルのレンジで運用していたけど、高値更新しそうなのでレンジを170ドルまで拡張させたい」
この場合には、151~170ドルの必要資金の合計額363,100円が、ロスカットレートを0ドルに維持するために追加すべき資金となります。
この必要資金は資金を追加することでまかなってもいいですし、ほかのブロックの稼働を停止することで捻出することもできます。

ロスカットレートが0ドルなら安全そうね。

安全すぎるかもしれないね(笑)。
必要資金を減らしたいなら値幅を広げればOK
上の必要資金を見て、「運用資金、こんなに用意できないな…」とがっくりした人もいるかもしれません。
その場合は、注文値幅を1ドルよりも広げれば、上の資金管理表よりも必要資金を減らすことができます。
例えば、注文値幅を2ドルにすれば約半分の資金で済みますし、4ドルにすれば約1/4で済みますよ!
レンジ幅を狭くしても必要資金は減らせますが、値動きの大きいナスダック100トリプルではレンジアウトしやすくなるのでオススメしません。
私が作成した認定ビルダープログラム『予算に応じてナスダック100トリプル』を使えば、簡単に値幅を1ドル、2ドル、4ドルの3段階に変更できますよ。
イモラは少しリスクをとって運用します
私は、レンジ1~200ドルでの運用なので、本来200万円以上必要なところ、とりあえずは100万円で運用してみます。

それで大丈夫なの?

いざとなったら資金を追加します。
- 1~200ドルの全ポジションを持った状態で、0ドルまで一直線に下落する可能性はほとんどないから
- 運用中に積みあがる利益があるから
- とりあえず利益率を追求したいから
しかし、いざとなったら追加できる余裕資金の確保はしてあるので、ギリギリの資金で私のマネをするのはやめておいたほうがいいと思います。

最初から余裕資金も入れておけばいいんじゃないの?

本来はそれが正解だと思う。
なお、ETFは価格が上がりすぎると、1株の価格を下げるために『分割』が行われることがあります。
ナスダック100トリプルは、前回は150ドルを超えたあたりで1株⇒3株の分割が行われました。
分割されない場合に備えて運用レンジの上限を200ドルとしましたが、実際には200ドルまで上がる前に分割される可能性が高いだろうと考えています。
分割されずに価格が一方的に上がっていくと、必要資金がグングン増えてしまうので、今回も150ドル超えたあたりで分割してもらえると助かります(笑)。

2021年1月21日についに分割されることに!
ナスダック100トリプルをへッジャーで運用しない理由
最後にヘッジャーに関する私の考えを少しだけ。
ナスダック100トリプルをトラリピ運用ではなく、自動売買セレクトの『ヘッジャー』をで運用している人も多いです。
しかし、ヘッジャーは、決済価格に応じて次の注文の指値・逆指値が決まるアルゴリズムとなっており、その動きを理解するのは難しいです。
一度全体としてどういう動きになるのか脳内シミュレーションを試みたのですが、私のCPUでは無理でした(笑)。

ヘッジャーを理解できた人、私に優しく教えてください!
自分が理解できないものを運用するのは抵抗があるので、私はヘッジャーでの運用は見送りました。
ヘッジャーでずっと運用されている鈴さんも、最近は「トラリピでいいんじゃないか」という発言をされています。

TQQQはトラリピ運用でOKってことでよさそうです(笑)。
また、ヘッジャーの中身を確認して気になったのは利確幅が小さすぎるということ。
注文によって利確幅は異なりますが、おおよそ0.5~2.0ドル程度となっています。スプレッドが0.81ドルに対してですよ!
これだと相対的に手数料の影響が大きくなってしまい、利益率が低下しそうなイメージを持ってしまうのは私だけでしょうか?
このあたりの感じ方は人それぞれだと思うので、気にならない人はヘッジャーでよいでしょうし、気になる人はビルダーで自分好みに利幅を設定すればいいと思います。
以上、長くなりましたが、トライオートETFでナスダック100トリプル運用を始めるに当たって必要な情報をできる限り盛り込んだつもりです。
参考にしてもらえればうれしいです!

トライオートETFが新たな不労所得の柱となってくれることを期待!
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