こんにちは!
何年もFXの裁量トレードで負け続けてきましたが、トラリピに安住の地を見い出した自称『トラリパー』ことイモラです。

『トラリパー』を流行らそうと企んでるでしょ?

バレたか(笑)。
突然ですが、『トラリピ』という言葉を知ったばかりの人の中には、
トラリピ=マネースクエアのFX自動売買システム
という認識の人も多いのではないでしょうか?
確かに、マネースクエアのFX自動売買システムを指して『トラリピ』と言うときもありますが、正しくは、
トラリピ=運用手法の1つ
です。

初心者が混乱しがちな点なので最初に強調しておきました。
この記事では、「トラリピという運用手法がどんな手法なのか?」について、できるだけわかりやすく解説しています。
公式サイトなどではあまり語られないトラリピのデメリットについても、「こんなはずじゃなかった!」とならないように包み隠さず書きました。
長めの記事となっていますが、これからトラリピを始める人にはぜひ読んでいただきたいです。
トラリピとは?
マネースクエアは、トラリピに特化した自動売買システムを提供しており、いわばトラリピの本家です。トラリピに関する特許や商標も取得しています。
そのマネースクエアがトラリピの概要を動画で説明してくれていますが、さすが本家なだけあって、とてもわかりやすいです。
90秒と短い動画ですので、見たことない人は一度見ておくといいですよ。
動画でも説明されていますが、『トラリピ』とは『トラップリピートイフダン』の略です。
FXでは「○○円で買って(売って)、△△円で売る(買う)」という新規注文と決済注文をセットにした『イフダン注文』という注文方法があります。
このイフダン注文を何度も繰り返すようにしたのが『リピートイフダン』です。

『トラリピ』とは、『トラップ』を仕掛けるように『リピートイフダン』を自分で決めた範囲に並べる運用手法です。

ピンポイントで一点買いをするのではなく、注文を小分けにして広い範囲にばらまいておこうというわけです。
トラップ(注文)を仕掛けた範囲でレートが上下すれば、新規約定⇒決済約定が繰り返されて、利益を積み重ねることができます。
為替レートは一定の価格帯を上下するレンジ相場を形成しやすいので、点ではなく面で注文を仕掛けておくトラリピと特に相性がいいのです。

FXでは10,000通貨単位でトレードするのが主流ですが、トラリピでは多くのトラップを仕掛けるために、1つの注文を1,000通貨と少なめにするのが一般的です。
また、大きな利益を狙いすぎると決済しづらくなるので、トラップ1本当たりの利益を1,000通貨当たり数百円~千円程度に設定することが多いです。
一点買いでうまくいったときのような大きな利益は望めませんが、小さなトラップを並べておくことにより平均点を取りに行くのがトラリピの狙いです。

ハイリスク・ハイリターンって感じじゃないわね。

ミドルリスク・ミドルリターンを狙った手法だよ。
トラリピのメリット
続けて、トラリピのメリット・デメリットについてお話したいと思います。私が実際に運用していて感じたことを列挙しています。
まず、私が考えるトラリピのメリットは次の3点です。
- 目先の値動きを予想しなくてもよい
- 心穏やかに淡々と続けられる
- 上級者の真似が簡単にできる
順番に説明していきます。
目先の値動きを予想しなくてもよい
裁量トレードの場合、「これから上がりそうだから買っておこう」、「そろそろ下がりそうだから売っておこう」というように、目先の値動きを予想してトレードします。
一方、トラリピでは、トラップを広い範囲に並べているので、目先の値動きを予想する必要がなくなります。
なぜなら、トラップを仕掛けた範囲(『レンジ』と言います)でレートが動いている限りは利益が生まれ、「今から上がるか下がるか」は大した問題ではないからです。
チャートや経済ニュースを毎日チェックできない人でも、トラリピなら問題なく運用を続けることができます。
心穏やかに淡々と続けられる
トラリピでは、トラップを仕掛けるレンジ、トラップの間隔や本数、トラップ1本当たりの利益などの運用条件は運用開始時に設定します。
一旦運用を開始したら、あとは設定どおり機械的にトレードを行うのみ。
このため、欲、焦り、恐怖といった感情に流されることなく、心穏やかに淡々と運用を続けることができます。
私のように裁量トレードで負け続けてきた人でも、年利10%程度ならトラリピで無理なく実現することができると思います。
上級者の真似が簡単にできる
トラリピでは、最初に決める運用条件が同じであれば、誰がやっても同じ運用結果となります。
たとえ初心者であっても、長年の運用経験から導き出された上級者の設定を真似るだけで、上級者と同じ実績を上げることができるのです。
このような再現性の高さは、裁量トレードでは得られにくいトラリピ特有のメリットだと思います。

裁量トレードに疲れ切った人、カモーン!!
トラリピのデメリット
次にデメリットについてお話したいと思います。
デメリットのほうがやってみないとわかりにくいと思うので、メリットよりも力を入れて書きました(笑)。
- まとまった運用資金が必要
- 含み損が付きまとう
- 失敗すると深い痛手を負う
デメリットについても順番に説明します。
まとまった運用資金が必要
トラリピでは、広いレンジに多くのトラップを仕掛けるので、条件にもよりますが最低20~30万円程度のまとまった運用資金が必要となります。
少ない運用資金で利益を伸ばそうと思うと、ロスカットになりやすいハイリスクな運用となってしまいます。
一方、少ない運用資金でリスクを下げようとすると、レンジが狭くなりすぎたり、トラップの間隔が広くなりすぎて、平均点を狙いにくくなります。
残念ながら、数万円程度の少額の運用にはトラリピは向いていません。

手軽に始められるってわけじゃないのね。
含み損が付きまとう
トラリピを始めて数カ月ぐらいの人の中には、「含み損ばかりで利益がなかなか増えない」と不満を覚えてトラリピをやめていく人が少なくありません。
実際に運用してみないとなかなか腑に落ちないと思いますが、「含み損ばかり」というのは確かにそのとおりです。
先ほどお見せした運用イメージ図の一部を拡大し、レートが上下した場合に、ポジション数や含み損がどのように変化するかを追記しました。

①~⑤のレート下落時に、含み損が増えていくのはわかりやすいですよね。
注目したいのは、⑥~⑨のレートの上昇時にも、含み損は減っていくものの、含み損を抱えている状態が続くということです。
レートが上昇する過程で各ポジションの含み損は順番に含み益に転じていきますが、含み益が500円に達した時点で利確されます。
各ポジションの含み損はレートが下がればどこまでも増えていくのに、含み益は500円以上になることはありません。
その結果、含み損のほうが勝っている状態が続くのです。
さらに悪いことに、含み損は雪だるま式に膨らんでいくのに、1回の決済で確定される利益は常に500円という少額。
トラリピを始めたタイミングによっては、含み損のほうが累計利益よりも大きい状態が長く続くこともあります。
「累計利益が含み損を超えるまで運用を続ける」のがトラリピの鉄則ですが、それがいつになるのかは誰にもわかりません。
近いうちに使うかもしれない資金をトラリピで運用するのは絶対にやめましょう!
悪い点ばかり強調しましたが、含み損が付きまとうのは、含み益を早めに利確することで利益を確実に押さえていくという平均点狙いの運用手法の裏返しです。
これは「いい悪い」というよりも、「合う合わない」の問題だと思いますので、一度経験してみないことにはわからないでしょう。
トラリピでは、含み損増加⇒利確を繰り返しながら利益をコツコツと築いていくので、慣れれば「含み損は将来への種まき」と考えられるようになります。
「含み損にワクワクする」という変態になれれば、それはトラリピ病、否、立派なトラリパーです(笑)。

コロナショックの含み損に青ざめてたじゃない。

物事には限度があるわ!
失敗すると深い痛手を負う
株式投資で『ナンピン』って聞いたことがありますか?
ナンピンとは、保有している株式の価格が下がっていく過程で、株式を買い足していくことを意味します。
ナンピンは平均取得単価を下げることができるという点で有利なのですが、さらに株価が下がり続けた場合には痛手を深めることになります。
しばしば、「トラリピは無限ナンピン」と揶揄されることがあります。
確かに暴落時でも淡々と一定間隔で買い進める様子は無限ナンピンさながらです。
ナンピンが続いても、ロスカットになる前に反転してくれれば、それまで含み損だったポジションが利確され、利益を伸ばすことができます。
しかし、反転せずにロスカットになった場合には、運用額が大きいだけに深い痛手を負うことになります。
想定を超える暴落が起きると、コツコツと築いてきた利益が一瞬でドカンと吹き飛ぶ。これがトラリピの怖さです。
トラリピでの失敗を避けるためには、利益率の追求よりもリスク管理を優先させるように心がけましょう。
私も最終的に勝ち逃げするまでは、コツコツドカンにだけはならないように細心の注意を払い続けます。
トラリピについてのまとめ
以上、私が考えるトラリピのメリット・デメリットについてお話してきましたが、いかがでしたか?
どちらかと言うとデメリットを熱く語りましたが(笑)、決してトラリピを否定したいわけではありません。
むしろ、デメリットを認識したうえで運用できれば、トラリピのメリットは大きいと考えています。だからこそ、私も大事な家計のお金をトラリピで運用しているのです。
トラリピ最大のデメリットである「失敗すると深い痛手を負う」は、リスク管理(資金管理)さえしっかり行えば回避可能です。
トラリピの資金管理を初心者でも簡単に行えるツールを、マナースクエアとの限定タイアップ特典としてプレゼントしていますので、ぜひご利用ください。
最後にこれからトラリピを始める人に読んでいただきたい記事を2つ紹介しておきますので、お時間があれば読んでみてください。
- 含み損に対する耐性が必要
- ロスカットにならないためのリスク管理(資金管理)が絶対必要
- 上の2つがクリアできれば、裁量トレードで勝てない人でも心穏やかに平均点が狙えるミドルリスク・ミドルリターンの運用手法

長文記事、お疲れさまでした!